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白日陰影

箱詰系、拘束系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

箱詰倶楽部での仕事 まとめ

箱詰倶楽部の受付嬢の話です。
続きを読むからどうぞ。

箱詰倶楽部での仕事 5

 しずなが受付についたのは朝六時だったが、その頃から従業員たちが早速出社してきた。
「おはようございまーす、真藤馬さん」
「おはようございます」
「おはよー……ふぁああ……」
「おはようございます。だらしないですよ」
「おはようございます! 今日も綺麗ですね!」
「おはようございます。ありがとうございます」
 箱詰倶楽部に務めているのは、ほとんどが女性である。男性もいないわけではないが、運搬などの裏方に回ることが多く、裏口が駐車場になっているため、正面から入ってくる男性職員は少ない。
「どうも。おはようございます」
「おはようございます。牧上さん」
 その数少ない例外の一人が、緊縛師の牧上だった。すでに初老の年齢に達している彼だが、その落ち付いた物腰と冷静な縄使いによって、倶楽部内にファンが多い。
 しずなとしても、変わり者が多い倶楽部の中で、指折りの常識人であるため、その対応も幾分丁寧なものになる。
 牧上はエレベーターを使い、自分の部屋へと上がって行った。
 基本的に男性職員が正面の入口を使わないのは、女性会員がここに入りやすくするためのイメージづくりの一環だ。この倶楽部には単独で申し込んでくる女性の比率が多く、警戒されないようにしたいというのが社長の意思だった。
 それは成功しているのかしないのか、しずなにはよくわからないが、そういう気配りを目指すのが箱詰倶楽部だった。
 一通り出勤が落ち着くと、しずなは受付の中にあるパソコンを操作してデータを呼び出す。
 今日来る予定の新規会員についての情報が、パソコンの画面に表示された。可愛らしい、女性の顔写真が右上に表示されている。それを見ながら、しずなは少し物思いにふける。
(大見零羽……様、か。こんなに可愛い子が、ねぇ……世の中、わからないものだわ)
 『体験コース』の担当にデータを飛ばし、同時にその時間たちに男性職員が正面の入口に来ないよう、通達を出す。
 預けられたスーツケースを受け渡すための処理も行えば、大半の仕事は終わったも同然だった。
(さて……今日は……と。データの整理でもしようかしら)
 自由にしていいと社長直々に許可は受けているものの、就業時間は働くと決めているしずなは、箱詰倶楽部のための仕事に取り掛かる。色々なところからデータを収集し、新規会員を獲得するためにどこで宣伝を打つかを見極めて行く。彼女は受付としてあり余った時間を有効活用し、倶楽部の拡充に一役買っているのだった。
 そうしていつも通りの仕事をこなしているうちに、その入会希望者はやって来た。
 打ち出した書類をわかりやすくまとめていたしずなは、にっこりと笑ってその入会希望者を出迎える。
「いらっしゃいませ。ご予約の方ですね。『箱詰倶楽部』へようこそお越しくださいました」
 そして今日もまた、箱詰めにされに会員がやってくる。


~箱詰倶楽部での仕事 終わり~

箱詰倶楽部での仕事 4

 技技名は箱詰倶楽部に関わっている者の中で最も大柄だった。いわゆる外国人的な魅力を持った体つきといえる。
 そんな技技名が、しずなへと歩みよって来る。しずなも女性にしては高身長な方だが、技技名と比べると一般的な女性の大きさにしか見えない。
 彼女にそんなつもりはないのだろうが、大柄な彼女が近づいてくると、大抵の女性は威圧感に気圧されてしまう。
 しかし、しずなは特に後ずさることもなく、その場で技技名が近づいてくるのを待った。
「真藤馬は相変わらずクールだね! もっと笑顔でいようよ!」
 大抵の女性は技技名が近づくと委縮するため、しずなのように無反応な女性は技技名にとってお気に入りだった。
 技技名の輝くばかりお笑顔に対し、しずなはあくまでもクールに接する。
「お客様に対しては、営業スマイルをちゃんとしていますよ」
「固いよ! 営業スマイルじゃダメダメ! ほら、こうニッと笑ってごらん? 可愛いから!」
 しずなは技技名の笑顔を見ながら、相変わらずの様子に閉口していた。一社会人として、この箱詰倶楽部の特殊性には呆れるばかりなのである。
 これは二人が顔を合わせると、恒例のやり取りなため、技技名もしずなが笑顔を浮かべなくても気分を害したりはしない。
「そんな真藤馬にぜひ試して欲しい新器具があるんだ!」
「それは社長に持って行ってください」
「まあまあ、話だけでも聞いてよ! ……じゃーん!」
 言いながら彼女がポケットから取り出したのは、バイブほどの大きさで、形状はただの楕円形のようなものだった。ウミウシの形状が近いかもしれない。
 目の前にそれを突き付けられたしずなは、それをどう使うのかだけはすぐにわかって、渋面を作る。
「……それは?」
「うん、自立型バイブさ! こいつは長さをある程度調節することが出来てね? 装着者の膣道を隙間なく埋めることが出来るんだ!」
「……はぁ」
「よく、会員の人からあそこに突っ込んだバイブの先端が箱詰めの時に邪魔になるって話を聞いてたからさ。これを使えば、体内に全部収納できるってわけ!」
「……はぁ」
「もちろんバイブにもなるから、長い箱詰め時のアクセントにも使えるよ!」
「……はぁ。電池は切れないんですか?」
「心配ご無用! 電池を入れかえあり、ケーブルを繋ぐ必要はないんだ。専用の台の上に座ってれば、入れたままでも勝手に充電されるから!」
「万が一トラブルが起きたら?」
「ちょっと大変だけど、入れたままで分解出来るようになってるんだ! さすがにこればかりは会員が自分ですることは出来ないけど、技術班に任せてくれれば、装着者には傷一つつけないで解体が可能さ!」
「……そうですか。いいんじゃないですか?」
「だろう!? でも、まだ自分でしか実験してなくてさ。ぜひ真藤馬にも……」
「それは社長と相談してください。その結果、いけそうなのであれば、WEB会員ページなどに新しいオプションとして載せますから教えてください」
 さらりと流され、技技名は肩をすくめた。
「真藤馬はクールだねえ……」
「別に、普通ですよ。それでは失礼します」
 社長室に入る技技名をそこに残し、しずなは自分の仕事場へと向かった。

箱詰倶楽部での仕事 3

 シャワー室から戻って来た社長は、白いバスローブ姿で、濡らした髪をバスタオルで無造作に拭いていた。普通、髪はもっと気を使って整えるべきものだが、社長にとってはそうではないらしく、とにかく乾けばいいとでも思っているようだ。
 椅子に座った社長は、黙々とパソコンを操作しているしずなに声をかける。
「今日もいつも通りよろしくね」
「はい、社長」
「確か今日は入会希望者が一人やってくる日だったわね。ふふ、友達が増えて良かったわ」
 社長は箱詰倶楽部の会員のことを「友達」と呼ぶ。
 普通は理解されにくいであろう性癖の賛同者という意味で、社長が身近に思う気持ちは、しずなにもわからなくはない。
 とは言え、実際に「友達」と呼ぶことに対しては、しずなには社長の感性がわからなくなるのだが。
「しずなちゃん、意地悪しちゃだめよ?」
「いままでそういった行動をした覚えはありませんが」
「わかってるわ。信頼してるわよ、しずなちゃん」
 起業人にしては相応しくない言動を、この社長は平然と口にする。その度、しずなはなんとも言えない気分になるのだが、いまさらそれは気にしても仕方のないことだ。
 しずなは壁にかけられた時計を見て、時間を確認する。
「そろそろ私は下に行きますね。三通のメールには対応しておきました」
「ありがとー。しずなちゃんの今日のお仕事は、昼からの入会希望者の対応と……ああ、アキラくんがルカさんを迎えにくると思うから、それもよろしくね」
「はい、大丈夫です。把握しております」
「新しい機能を搭載したんだけど、楽しんでくれるかしらねぇ……」
 不安そうに呟く社長に対し、しずなは冷静な言葉を返した。
「向こうからの要求でしょう? なら、問題ないのではありませんか?」
「それはそうなんだけど、ちゃんとその要求に沿った仕上がりに出来てるかしらと思っちゃってね……」
「大丈夫だと思いますよ。うちの技術班は優秀ですから」
 そうしずなは応えた。実際、彼女の目から見ても箱詰倶楽部の技術班は非常に優秀な人材が揃っている。
 その情熱が違うところに向いていれば偉業を成し遂げそうな気もしたが、情熱など向ける方向は人によるものだ。だから、そんなことまでは言わない。
 しずなは社長室を辞し、受付に向かって移動し始める。そんな彼女の背後から、声がかかった。
「真藤馬さん、おはよう」
 しずなが降り返ると、そこに妖艶な美女がいた。
「技技名さん、おはようございます」
 技技名はいましがた話題に出たばかりの、技術班の責任者だ。

箱詰倶楽部での仕事 2

 かなり大きなスーツケースとはいえ、人間が収まるにしては小さいそれの中に、その女性は詰まっていた。
 身体を出来る限り丸めて、少しでも小さくなろうとしている努力が窺える。ただし、それでも彼女は四方からの圧迫感に圧されて、四角くなっていた。
 彼女の白い肌はじっとりと汗ばみ、目を閉じたまま官能的な吐息を繰り返している。
 そんな煽情的な見慣れた光景を前に、しずなはもう一度溜息を吐き、女性に声をかけた。
「社長。起きてください。朝ですよ」
 その声に、スーツケースに詰まっていた女性が反応する。
「ん……」
 微かにうめき声を上げ、その瞼が動く。
 茫洋とした視線がどこを見るともなく泳いでいた。しずなはそれを見て、再度声をかける。
「社長」
 社長と呼ばれた裸の女性の視線が、しずなの方を向く。
「あー……しずなちゃん、おはよう……」
「おはようございます」
 しずなはそう言いながら、社長がスーツケースの中から出るのを補助する。
 社長は汗で蒸れた髪の毛をかきあげながら、机の上に這うように出て来て、机に腰掛けて一息ついた。小さく折り曲げていた足をぶらぶらと垂らし、解放された喜びに浸っている。
 当然ながら全裸で箱に詰まっていた社長はいまも全裸であり、その豊満な乳房も、秘部も丸見えであったが、特に恥ずかしがる様子はない。しずなも慣れっこなのか、特に反応しなかった。
「シャワーを浴びて来て下さい。いつものことですが、凄い汗ですよ」
 しずなは甲斐甲斐しくタオルで社長の足を拭いてあげていた。こそばかったのか、社長はくすくすと笑う。
「ありがとう、しずなちゃん」
「仕事ですから」
 淡泊に応え、しずなは社長をシャワー室へと追いやる。
 二十歳をとうに過ぎたしずなより数年は年上のはずの社長だったが、その容姿だけみればしずなと同年代か、それ以下に見える。
 本人いわく、「箱詰めが若さの秘訣よ」とのことだが、もちろんしずなは冗談として受け取っている。
 社長は部屋を出る直前、机を拭いているしずなの方を見て社長らしく指示を出した。
「そうそう、昨日の夜に新しい入会希望者が三人ほどメール送って来てたから、対応しておいて。うち一人は冷やかしみたいだから適当にあしらって頂戴」
「わかりました」
 箱詰めに異常なほど執着しているという点を除けば、箱詰倶楽部の社長はとても優秀な人物だった。
 社長が出て行ったあと、しずなは社長の指示通り、部屋の隅に置かれたパソコンを使ってメールの対応を始める。
 この性癖を理解出来ない彼女からしてみれば、いまだに新規入会希望者があとを断たないというのは不思議な話ではあったが、企業側の一人として、喜ばしいことだと考えていた。

箱詰倶楽部での仕事 1

 箱詰倶楽部の朝は早い。
 箱詰倶楽部の受付嬢、真藤馬しずなは朝五時には出社する。彼女が住んでいるマンションは会社から歩いて数分の距離にあり、通勤という意味で苦労したことはなかったが。
 元々早寝早起きが染みついている彼女にとって、この仕事は天職のように感じていた。なにせ、仕事の内容に比して、給料は破格だからだ。
 ほとんどの場合、彼女は受け付けのところで待機しているだけで、客の対応だけをすればそれでよいことになっている。仕事という意味で長時間拘束されはするが、暇な時は比較的自由にしていていいというのも魅力だった。
 箱詰倶楽部という仕組み自体は、彼女にとって少々理解しがたい感性の話であったが、仕事としてそれに関わるのに問題が生じるほどの嫌悪感はない。
 それも含めて、彼女にとってこの仕事が自分に向いているという認識だった。
 もし、彼女が客や従業員の感性を理解できていたら、きっと彼女もそうなっていただろうから。

 出社したしずながまずすることは、社長室に向かうことだった。ただし単に挨拶に向かう訳ではない。
 社長室の前についたしずなは、無駄と知りつつ社長室のドアをノックした。
「おはようございます、真藤馬です。失礼します」
 鍵のかかっていない社長室のドアを開ける。センスのいい調度品が程良く配置され、来客対応用のソファと椅子のセットが入口の脇にある。部屋の奥には、そこに誰かが座っていればまず目が合うであろう形で机と椅子が置かれていた。本来ならそこに社長が座っていて、彼女の挨拶に応えただろう。
 しかし、その椅子には誰も座っていなかった。社長室は無人で、人の気配はなかった。
 だが、しずなは社長の机に歩みよる。その机の上には、大きなスーツケースらしきものが置かれていた。
 そのスーツケースらしきものは、スーツケースそのものではなかった。まず取っ手がない。移動するためのキャスターもない。あるのは厳重なダイヤルロックだけで、実質的にスーツケースの役割はほとんど果たさないに違いなかった。スーツケースの箱の部分だけ、というのが正しい表現だろう。
 しずなはこっそり溜息を吐きながら、そのスーツケースらしきもののダイヤルに手をかける。彼女しか知らされていない暗証番号に合わせて、ロックを外す。
 そのケースはスイッチ1つで開閉するように出来ていた。しずながスイッチを押すと、空気の抜ける「プシュー」という音が響き、自動的に蓋が開いて行く。

 中に収まっていたのは、一人の全裸の女性だった。
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夜空さくら

Author:夜空さくら

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