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白日陰影

箱詰系、拘束系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

箱詰倶楽部への入会 まとめ

これは『箱詰倶楽部』シリーズです。
続きを読むからどうぞ。

箱詰倶楽部への入会 5

 がらんどうな箱の中は、まるで私を誘っているかのようにその蓋を開いていた。
 思わずごくりと生唾を飲み込むと、その緊張が伝わったのか、お姉さんが苦笑を浮かべる。
「大丈夫ですよ。今回はあくまでお試しですから、テープでとめたりしませんから」
 安心させようとして言ってくれたのだろうけど、改めてそう口に出されるとそうされる可能性に気づいてどきっとしてしまった。
(そうだ……閉じこめられることもある……というか、むしろ本来ならそうするんだよね)
 急に心臓が激しく鳴り始めた。目の前がくらくらする。
「さあ、焦らなくていいから、まずは箱の中に立ってみてください?」
 優しくお姉さんに促されて、私はゆっくり箱の中に足を踏み入れる。段ボール箱の感触が足の裏に感じられて、奇妙な感覚だった。
「ゆっくり腰を下ろして。お尻を箱の隅に合わせるようにして……」
 いわれるまま、私は腰を降ろしていった。私の体が箱のなかにすっぽり収まっていく。
「そのまま、体を横に倒してください。背中を丸めて……」
 少し窮屈に感じながらも、サイズを合わせているというのは本当らしく、綺麗に収まったように思えた。
「うん、ばっちりですね。手は顔の前で組むとちょうどいいですよ」
「は、はい……」
 小さく、小さく。それを意識して体を縮める。
 私は体の四方が段ボール箱の壁で覆われているのを改めて感じて、その狭い状況にむしろ興奮していた。
「はい、オッケーです。ひとまず一時間ほど落ち着くまでおきますね」
 そう言うと、お姉さんは段ボール箱の蓋を閉めた。閉じこめられる、と感じてびくりとした。お姉さんは私を安心させようとしたのか、優しい声が外から降ってくる。
「大丈夫。蓋は閉じてるだけですよ。出ようと思えばすぐ出れるから大丈夫。閉じこめられる感覚だけ味わってみてください」
 今後、その感覚を楽しめるかどうかも、これでわかりますよ。
 そういって、お姉さんはきっちりと段ボール箱の蓋を閉めてしまった。暗くはなったけど、きっちり閉められているわけじゃないから、完全な暗闇というわけじゃなかった。
 けれども閉じこめられているという実感には十分すぎるくらいの密閉具合で、自分の呼吸音と大きな心臓のだけが耳に聞こえてきた。

 こうして私は生まれて初めて『箱詰め』にされたのだ。

箱詰倶楽部への入会 4

 その後、色々と質問をされたり、確認を経てりして、最終的に今回はオーソドックスに箱詰めにされることが決まった。最初だし体験コースということでもっとも安全でフラットな手法を選んだということだった。
「箱にも色々あるんですけど、今回は段ボール箱を使いますね」
 一番サイズが用意しやすく、また密閉生の観点から行っても安全度が高いらしい。
 体のサイズをおおまかに計られたのち、お姉さんが持ってきた段ボール箱は私がそうぞうしていたよりずっと小さかった。
「そ、それですか?」
「ええ。そうですよ。お客様のサイズと柔軟性だと、これくらいがほどよい感じを味わえると思います」
 本当だろうか。私は明らかに小さそうな箱に尻込みしてしまった。
 だけど、お姉さんは容赦なく話を先に進める。
「最初は着衣のままでもいいと思いますが……できれば全裸で入った方が気持ちいいと思いますよ。恥ずかしいのであれば、バスタオルを巻いて、ある程度詰められたところで外すということも可能ですが」
 この質問には結構悩んだ。けれど結局、最初から全裸で入ることを選択する。
 もとよりそういう目的で来ているということもあるし、なにより今後もここを利用するならそれに慣れていた方がいいからだ。スタッフの人が男性ならもっと悩んだだろうけど、ここでは女性のスタッフしかいないみたいだし。
 そう思って私は思い切って服を脱ぎ始めた。
 スタッフのお姉さんはきっちりと服を着込んでいるのに、裸になるのは勇気が言ったけど、一度脱いでしまえばそこまで気にならない。
 むしろ裸に近づくにつれ、いままでは想像の中にしかなかった箱詰めプレイが現実のものになろうとしていることを感じて、そっちの意味でぞくぞくした。
「服はこちらのカゴに入れておきますね」
 部屋の隅にあったカゴに着ていた服が収められる。
 さあ、いよいよ部屋には裸の私と、私の大きさに合わせた段ボール箱だけになる。
 お姉さんが、立ち尽くす私をいざなう。
「さあ、こちらにどうぞ。箱の中に閉じ込めて差し上げます」
 私はふらつく足取りで、段ボール箱に近づいた。

箱詰倶楽部への入会 3

「まずは、どれくらいの経験があるかってところから確認していきましょう」
 思ったよりもまじめに、というと失礼かもしれないけど、当初の印象よりも真面目に進めてくれるみたいだった。
「こういうことをしたことはありますか?」
「えっと……こういうこと、に当たるかどうかは微妙なんですけど、クローゼットの中とかに無性に入りたくなって、入ったことはあります。あと、人間大の衣装ケースの中に入ってみたり、とか……」
「ふんふん、なるほどなるほど……じゃあ、そういう状態で、オナニーをしたことは?」
 ストレートな質問だった。私は少しだけ逡巡して、素直に答える。
「えっと……ない、です。すぐ出ちゃいました」
「ふむふむ……そういう作品に触れたことは? プロアマ問わずに」
「そういう意味なら……よく、ネットであるものを……」
「なるほどねぇ。リアルでやるのは本当に初めてに近いわけですね」
「そう……なりますね」
 そんなことではダメだったのだろうか、私は少し不安になる。もし帰れと言われたらどうしよう。
 悪い想像が頭をよぎったけど、幸いそんなことはなかった。
「了解、じゃあ最初は軽いところから始めた方が良さそうね。箱と袋、どっちの方がっ興奮します?」
「そう、言われても……」
 正直、想像できない。

箱詰倶楽部への入会 2

 二階も見た目は普通の会社っぽかった。
 エレベーターを降りてすぐのところに電話機と案内が置かれているテーブルがある。近づいて案内を読んでみると、だいたいこんな感じのことが書かれていた。
『ご希望のコースに合う呼び出し番号でダイヤルください。もし希望するコースがなければ、「000」でおかけください』
 コースはいくつかあった。例えば『オーソドックス箱詰めコース』、『水槽コース』、『砂箱コース』、『圧縮袋コース』、『完全拘束コース』、『人形コース』、『物品コース』などだ。
 正直目が眩む勢いだった。『完全拘束コース』はまだ想像できなくもないけど、人形だの物品だのわけのわからないコースがある。どんな風にされてしまうのかすら想像つかない。
 いつかはそれを経験してみてもいいかもしれないけど、いまはさすがにそれをダイヤルしてみる勇気は出なかった。
 大人しく、『オーソドックス箱詰めコース』の番号を選んでダイヤルする。
 電話に誰か出るのかと思いきや、電話はただの呼び鈴替わりだったみたいで、すぐに一つのドアが開いてそこから女の人が顔を覗かせる。
「いらっしゃいませー。こちらにどうぞー」
 まるで病院で看護師さんに呼ばれているみたいだなと思いつつ、私は少し早足で向かった。
 お姉さんは私より数歳年上だろうか。非常に若く見えた。浮かべている天真爛漫な笑顔が、よりお姉さんを若く見せているのかもしれない。
「どーもこんにちは! あたしはオーソドックス箱詰め担当の間木和カナコと申します! 体験コース希望の大見零羽さんで間違いなかったですか?」
 かなりフレンドリーな人だと感じた。口調はまだしもテンションの高さがかなり砕けている。少なくとも普通の初対面の相手に対する口調ではない。
 カナコさんは私がかろうじて頷いたのを見ると、さっそく私を部屋の中に誘い入れながら話を続ける。
「この倶楽部は希望者を箱とか袋とかそういう限定された狭い空間に閉じ込めてしまうことを目的としている、いわゆる性的倒錯者のために用意された施設です。何かの間違いで申し込んじゃった!ってことはないですよねー? あ、あとおふざけとか罰ゲームとかそういう理由でもないですよね。あくまで本人の希望であるということを確認させてください」
 一歩間違えば犯罪行為になることから、慎重になる気持ちは理解できた。
 私は声こそ出せなかったけど、その代わりに深くはっきりと頷いた。
 カナコさんは非常に満足そうに微笑む。
「オッケーです。それじゃあ、さっそくですがどんな形で体験期間中拘束されるか相談して決めていきましょう」
 カナコさんはどこまでも楽しそうだった。

箱詰倶楽部への入会 1

 箱詰倶楽部と聞いて、一般の人は「収納術の講座?」だとか「引越しのコツを教えてくれるの?」とか思うのかもしれない。
 けど、私にとって箱詰めといえばまず連想することがあり、まさかそれじゃないと頭では考えつつも、一縷の希望を抱いてそのサイトを開いてみるしか選択肢はなかった。

 その瞬間、私の人生は百八十度変わってしまった。



 体験コースという非常に割安なコースが存在して、大学生の身分でお金に余裕のなかった私はまずそのコースに申し込んだ。本当は最初からもっと別のコースにしたかった思いもあったけど、お金の問題はもちろん、実際にどういう感じなのか慎重に計りたかったという意図もあった。なにせいまから私がやろうと思っている行為は、普通なら絶対にやらないような行為で、その危険度は死に直結するレベルだからだ。慎重になってなりすぎるということはないだろう。
 倶楽部は建物からして白い正方形の箱のようなところで、想像以上にこじんまりとしていた。おそらくは中で行われていることに関する演出なのだろうけど、手がこんでいる。
 まず自動ドアをくぐって中に入ると、そこはごく普通の会社のエントランスになっていた。カウンターの向こうで何やら書類を整えていたお姉さんが私の方を見てにっこりと微笑む。
「いらっしゃいませ。ご予約の方ですね」
「え、あ、はい」
 普通なら確認するのだろうけど、お姉さんは断定口調だった。利用する人が多いとは思えないし、今日の予約は私一人なのかもしれない。どうやって経営を支えているのか知らないけど、考えてみれば不思議な話だ。
「『箱詰倶楽部』へようこそお越しくださいました。会場は二階の『体験コーナー』となっております。エレベーターで二階へお上がりください。係りの者が案内いたします」
 私は受け付けのお姉さんにお礼を言ってエレベーターに向かう。
 エレベーターを待っている間に、外から男の人が入ってきた。思わず横目で伺ってしまう。
 男の人は私の方には目線を向けず、受け付けのお姉さんに声をかけた。
「預けてた箱を受け取りたいんだけど」
「承知しております。少々お待ちくださいませ」
 お姉さんがそう答えてカウンターの中から出てくる。その手には大きなスーツケースがあった。
「どうぞ。メンテナンスは無事終了したしました。安全装置は三日後にセットしておりますのでそれまでにはお戻しください」
「ああ、わかってるよ。無理はさせたくないしな」
 男の人は嬉しそうに言ってそのまま去って行った。
 私はやってきたエレベーターに乗って二階へと向かう。その途中で、もしやあのスーツケースの中には誰かが入っていたのではないかということに遅ればせながら気づく。
(そういえば……長時間コースっていうのがあったような)
 そうだとすれば、少なくともこれから三日間はあの中にいた人はあのまま閉じ込められているということになる。
 いままで想像上の行為でしかなかったことが、ここでは当たり前に行われている。
 私は体の芯が熱くなるのを感じた。

 そしてエレベーターが二階に着いて、扉が静かに開いていく。
カウンター
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