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白日陰影

箱詰系、拘束系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。
カテゴリー  [ 箱詰倶楽部『聖夜詰』 ]

箱詰倶楽部の聖夜詰

 その一年に一度の特別な日、私がいつも通っている箱詰倶楽部もまた、特別な装いになっていた。
 いつものように建物のロビーに入ると、広いホールになっている場所に、大きなツリーが設置されていた。きらびやかに飾り付けられ、四方八方からライトアップされたツリーの下には、クリスマスプレゼントの大きな箱が置かれている。
 一見どこにでもありそうな装飾だけど、この倶楽部のことだから、きっと何かあるのだろう。そう思って少し眼をこらしてみると、華やかなラッピングに包まれていると思われていた箱の表面が、妙につるつるしているのに気付いた。十字にかけられたリボンは本物みたいだけど、ラッピングに見えたものは、箱の表面に映し出された映像のようだ。
 私は受付に行く前に、少しその展示物に近づいてみる。近づくと余計に違和感が際だってきた。
(これ……箱の表面に映像が映し出されてるわけじゃ無いわね……)
 プレゼントボックスのすぐ傍まで近づいた私は、その箱に向けて手を伸ばす。
 すると、ライトの光が遮られ、箱に向けて影を落とした。

 その影が落ちた部分から、箱の中が見えるようになる。

 驚いて手を引くと、再び箱は何の変哲もないプレゼント包装をされた箱になった。速くなった鼓動を感じつつ、どういう原理か理解した。
(な、なるほど……周囲から照らしてるのは、ライトであると同時にプロジェクターでもあるわけね……それを使って、箱にラッピングをしているように見せかけている、と。つまり――)
 私は再び手を伸ばして箱に触れる。やはり、ライトを遮った部分の包装が消え、中が見えるようになった。いかにもクリスマスプレゼントのような包装をしているような箱は、リボンを除いて、透明な箱だったのだ。
 そして、その透明な箱の中には、想像通りの物が詰められている。

 窮屈そうに身体を折り畳み、リボンのような拘束具によって縛られた女性がいた。

 一言でいうと、すごい体勢だった。
 全体的には、椅子に浅く腰掛けて背もたれに身体を預けているような体勢だ。
 ただ、床につけているお尻から腰にかけての部分が斜めになっているのか、特に不安定な様子はなく、安定しているように見える。彼女の身体の形に添うように箱の底が作られているのかもしれない。
 両手は後ろに回した上で交差しているようで、箱の隅に沿って手のひらが伸びているのが見える。縛られているかは正面から見てもわからないけど、縛られていなかったとしても、自分の身体と箱との間に挟まっていて、自由に動かせそうにはなかった。
 それだけならまだしも、私がすごい体勢と言ったのは、足の納められ方にあった。
 彼女は、自分の顎の下で両足の足首ふくらはぎを交差するような体勢で――私が同じ体勢を取れと言われても無理だろう――酷く身体の柔らかさを必要とするような体勢になっていた。
 彼女の両足は白いファーのついた薄くて赤いハイソックスに覆われている。その赤はとてもクリスマスらしかった。膝下までが赤く、そこから上は普通の肌色なので、赤い部分が×印描いていた。もしかするとクリスマスの「X」をイメージしているのかもしれない。
 それがクリスマスをイメージした体勢だとすると、彼女はとても可哀想だった。なぜなら、その体勢を取るためには、当然両足の形は決まってしまうからだ。
 彼女は無防備に股間をこちらに向けるような体勢になってしまっている。それはとても恥ずかしい体勢で、実際彼女はとても恥ずかしがっている様子だった。
 顎の下で足を交差させられている彼女は、自らの足が邪魔になって俯くことが出来ず、真っ赤になった顔をまっすぐ前に向け続けなければならなかった。
 一応この場所が会社のロビーだからなのか、ハイソックス以外の服を身につけていないわけではない。だけど、果たしてその服を、服のうちに入れていいのかは疑問だった。
 まず、まともな服ではないことは確かだ。彼女の晒された股間には、前張りのように四角い金属製の板のようなものが宛がわれていた。
 内側がどうなっているかはわからないけど、この倶楽部のことだ。前とお尻とそれから尿道を埋める突起が内側にあったとしても驚かない。
 むしろ箱詰めの間のお楽しみのために凶悪な形のものが入っていると考えた方が自然だろう。その前張りは全体が金色で、表面に「Merry Christmas」とメッセージが彫られていて、見た目はクリスマスらしい華やかなものだったけど、内側はさぞ凶悪な構造になっているに違いなかった。
 彼女が下半身に身に付けているのは、その金属の前張りと、ハイソックスのみ。箱詰めになっていなければ寒くて仕方のなさそうな格好だ。両足を交差した状態で固定しているのは、リボンのように見えるベルトの拘束具で、彼女自身がクリスマスプレゼントであることを示しているようだった。
 交差した両足が彼女の上半身を隠しているけど、上半身もそれなりの格好にされているみたいだった。
 まず、普通の服は一切身につけていない。乳房もほとんどが露わになっていて、股間と同じ金属の板のようなものが、乳房の丸みに合わせて張り付いている。
 まさかとは思うけど、その薄い板のような物に乳首を虐めるための仕組みがあったとしても驚かない。バイブくらいは仕込めそうだし。
 さらに、一番拘束が凄いのは彼女の首から上だった。
 まず、口を大きく開いた状態で固定する、緑色の開口具がある。開口具の奥でちらちら動いているのは舌だろうか。喉が渇きそうな状態だけど、箱の中に詰められているから言うほどではないのかもしれない。
 そして、その開口具のちょうど中心に垂れ下がるように、鼻輪に通された金色のベルがあった。少し揺れているのは、彼女が口で呼吸する際に空気がそこを通るからだ。耳を澄ませると、ちりんという涼やかなベルの音がほんの少しだけする。
 緑色の開口具は珍しいと思ったけど、その鈴があるおかげで意図は明白だった。クリスマスリースを模しているのだ。その下で交差する赤いハイソックスの「X」も合わさり、クリスマススペシャルと言ったところか。
 目隠しはされていなかったから、ばっちりと眼があってしまった。ゆでだこのように真っ赤になるのを見て、私は慌てて少し離れる。
 するとライトの光が箱を照らし、彼女の姿を隠してしまった。遠目から見れば、ただのクリスマスプレゼントの箱を模した飾りにしかみえない。
(……あれだけ透明度が高かったのに……投射できるのね)
 ただのプロジェクターでは、ガラスのように透明な物に映像を映し出すことは出来ない。つまり、なんらかの特殊な技術が使われているということだ。
 本当に相変わらず、この倶楽部は力を入れるところがどこか間違っている気がする。
(まあ、それを満喫しに来てる私がいえることじゃないか……)
 ツリーの下には他にもクリスマスプレゼントの箱がおいてあったけど、私は寄り道はそれくらいにして、受付の方へと向かった。

 私は箱詰めにされた者を見に来たのではなく、箱詰めにされにきたのだから。

 受付には、いつもの人が立っていた。ロビーをうろついていた私に声をかけることもなく、私の気が済むまで待ってくれていたのだ。
 彼女はいつもは、非常に真面目で有能そうな受付嬢なのだけど、今日は少し雰囲気が違った。
 というのも、イベントに合わせてか、いつもの制服ではなく、サンタ服を身に付けていたからだ。
 かなりきわどいミニスカと、明らかに布の面積が少ない上半身の服。にも関わらず両手と両足は丈の長い手袋とニーソックスに覆われている。そして、極めつけが白いふさふさのファーと、丸いボンボンが着いて、可愛さが強調されたサンタ帽を被っていた。
 なんともエロティックで、可愛らしい格好だった。彼女らしからぬ、とは思うけど、美人さんなので似合ってしまっているのがなんとも言いがたい。
 平静を心がけているようだったけど、酷く恥ずかしがっているのが真っ赤になった頬の様子から明らかだった。会社の方針には従わざるを得なかったのだろう。倶楽部の社長さんはひどくマイペースな方だと記憶しているので、押し切られたのかもしれない。
 受付嬢はカウンターの近くまで来た私に、いつもの丁寧なお辞儀をする。
「Merry Christmas.箱詰倶楽部へようこそ。本日はクリスマス限定イベントとして、愛しの方への『クリスマスプレゼント包装』および『輸送』を承っております」
 私はその言葉を聴いて、心臓がどくんと強く跳ねるのを感じた。

 今日はその『クリスマスプレゼント包装』をしてもらうために来たのだ。




 受付で必要な手続きを終え、私はいつものように箱詰プレイをしてもらう部屋に通されていた。
 慣れている私は、さっそく着ていた服を全て脱ぎ、ピアスや指輪といった装飾具も全てひとつの小さな箱の中に納めた。
「いつも当倶楽部をご利用ありがとうございます。コースは『クリスマス特別コース』、輸送先はご自宅ではなく、パートナー会員様のお宅でよろしいですね?」
 箱詰めにしてくれる従業員さんの確認に、私は頷いて応じる。激しく高鳴る心臓のせいで、上手く声が出なかったからだ。
 この倶楽部に私が嵌まるきっかけを作った彼とは、二人きりのクリスマスパーティを彼の家でする話はつけてある。驚かせるために箱詰倶楽部にお願いすることまでは言っていないけど、お互いの嗜好はよくわかっていることだし、半ば予想されてはいるだろう。
 けれど、それも含めてのクリスマスパーティだから、きっと彼も楽しんでくれるはず。
 体調やこれから行う箱詰めプレイの内容の最終確認を手早く済ませ、ついにその時がやってきた。
「まずは『中身』のデコレーションから行います」
 もちろんプレゼントの中身は、私自身だ。
 手渡されたのは、ロビーで晒されていた彼女も身に付けていた、ハイソックスだった。片足ずつ、それを履いていく。全裸にハイソックスだけ身に付けるというのは、なんともおかしな状態で、なんだかとても恥ずかしかった。全裸の方が恥ずかしくないというのも変な話だけど。足先が覆われている分、余計にむき出しになっている股間や上半身の頼りなさが浮き彫りになってしまうのだ。
 続けて着るように促されたのは、肘の上くらいまで覆うグローブだ。これも白いファーがついている赤いものだった。ただし、材質が少し違う。
「これ……ラバー……?」
「はい。薄いものですが、ちょっと爪でひっかいたりした程度では破れません」
 私が感心しつつもグローブに腕を通していくと、その先端の形状が変わっていることに気付いた。普通のグローブなら指の形に分かれているが、これはわかれていない。手の先は少し膨らんでいて、押し込むようにすると手首のあたりがちょうど窄まっており、ぴったりと密着してくる。
 手の先は手刀の形に固定され、細かな作業は出来なくなってしまった。両手を使えば、マグカップに注いだコーヒーくらいは飲めるかもしれないけど。
 もう片方のグローブは自分では身に付けられないので、従業員さんに手伝ってもらって身に付ける。手の先が両方封じられてしまった。
「次は、こちらです」
 そういって彼女が出してきたのは、あの金属の板のようなものだった。流線型の形はどこにフィットするのか、はっきりとわかる。
 そして、あのロビーではわからなかった、身体に触れる部分の構造は、おおむね私の想像通りだった。想像通りでないとすれば。
「お、大きくないですか……?」
 身体の内部に差し込むと思われる突起物が、明らかに外国人のそれに等しいサイズの大きさと太さをしていたことだろうか。
 私は拡張プレイをしているわけではないので、そんな太く大きなものが入るのか非常に疑問だった。
「ご安心ください。こちら少々特殊な素材で出来ておりまして……」
 彼女は外に面する側の、板の流線型の部分を軽く指先で弾く。すると、どういう仕組みなのか、太く大きなものだった突起物がみるみるうちに小さく細くなり、私でも楽々入るであろう小さく細いものに変わった。
「このように小さくして挿入することが出来るのです。挿入後は、そこにある何らかの液体を吸収し、大きくなっていきます。一定の圧力がかかればそれ以上膨らまなくなりますので、ご安心ください」
 ただのゴム製の張り子かと思えば、とんでもないハイテク道具らしい。突起物の数からなんとなく理解していたけど、どうやら吸収する液体はなんでもいいみたいだ。腸内に関しては、先に浣腸までしてすっきりさせているから問題ない。
「失礼します」
 従業員さんは私の前に跪き、その突起物のある金属の板を私の股間に添える。慎重に突起物と穴の位置を合わせ、ゆっくりと挿入していってくれた。あらかじめローションか何かを馴染ませていたのか、あるいは私の方の準備が万全だったからか、あっさりと突起物が私の中へと入ってくる。
「ふぁ……っ、んっ」
 柔らかくも確かな存在感を持つものが私の中に差し込まれる。従業員さんは手を離しているのに、私の締め付ける力を利用して突起物は自然と私の中に入り込んできた。
「うひゃぁっ!」
 思わず飛び上がったけど、その勢いでさらに奥まで突起物が入り込んで来た。あまりの刺激の強さに伸びきった足が震える。
 気付けば、金属製の板が私の股間を覆っていた。傍から見ると金属の前張りをされているだけのように見えるけど、私自身の身体はみっちりと入り込まれている感覚があって、正直、気持ち良かった。
「ふぅ、ふぅ……っ」
「落ちつかれましたら、こちらを着けさせていただきます」
 そう言って従業員さんが示したのは、丸い金属の輪っかだった。金色の小さなベルがついていて、ふたつでワンセットだ。私が頼んだオプションである。
「おね、がいします……」
 私は恥ずかしい思いを堪えつつ、両腕を後ろに回し、胸を反らして彼女に身体を晒した。その輪っかを取りつける場所については、簡単に予想が付くだろう。
 それは、乳首に取りつけるものだった。
 乳輪を含め、ピンク色の綺麗さに密かな自信を持っている私の乳首は、ここまでの作業ですでにしっかりと硬くなっていた。
 従業員さんがそんな私の乳首を挟むように、金属の輪っかを装着する。
「ひぅっ……っ!」
 鋭い快感が脳天まで貫いた。悲鳴をあげそうになるのを、喉元で抑え込んだ。私のぷっくり膨らんだ乳首を、金属の輪っかが挟み込んでいた。絶妙な力加減で保持されていて、穴をあけているわけでもないのに、そう簡単には取れそうにない。
 少なくとも箱詰め状態の私が暴れた程度の動きでは取れそうになかった。
 もう片方の乳首も輪っかで挟んでもらい、装飾は完了。身もだえする度にチリンチリンとベルが鳴る。
(クリスマスっぽいから……と思ってお願いしたけど……これ、かなり恥ずかしい……!)
 股間のそれのように乳首を彩る案もあったんだけど、なんとなく股間とは別の方式で彩りたいなんて思ったのが良くなかったかも知れない。
 彼以外に見せる気はないけど、あのロビーで箱詰めになっていた人みたいに、他人に見られたら恥ずかしくて仕方ないだろう。
 乳首への刺激が落ちついたところで、次は首輪だった。赤い皮で出来たそれは、犬の首輪というよりは、チョーカーの方が近いかも知れない。クリスマスを意識したデザインなのは間違いないのだけど。しっかりと首にフィットして、彩りを加える。
 さらに拘束具はあって、鼻下から顎までをしっかり覆うタイプの口枷が嵌められる。口は開いた状態で、噛みしめて固定するタイプのものだ。中央は丸い円筒形に穴が空くようになっていて、栓を抜けばいわゆるフェラチオも出来るようになっている。
 今回の場合はその栓にメッセージカードが丸めて納めてあって、到着後彼に引き出してもらって私からのメッセージを読んでもらうつもりだった。
 あと、輸送中不意に声をあげられないようにするための処置でもある。
「最後に、こちらを被っていただきまして……うん。とても素敵なクリスマスプレゼントになりましたよ」
 可愛らしいサンタ帽を被せてもらって、『中身』の下ごしらえは完了。
 いよいよ、箱に詰められる時だ。
 私は身体が特別柔らかいわけではないので、ロビーにいた人のような体勢は取れない。
 だから、あまり無理のないような体勢をお願いしていた。
 まず、用意された箱の中に入り、底にあぐらを搔いて座る。箱の大きさはかなりギリギリで、少し膝が浮いてしまうくらいだった。両手は胸の前で交差するようにして、自分の肩を抱くような形にする。
 そして、背中を丸め、膝と膝の間に身体を納めるように縮こまる。
「蓋を閉めますね」
 背中からうなじのあたりを圧迫されるように抑え付けられ、少し息が苦しいというくらいで固定された。ぎゅっと、身体を縮ませてじっとしていると、自分の鼓動しか聞こえない、いつもの箱詰めの空間が完成した。
 私は息を浅く速く繰り返しつつ、しばし箱詰めの快感を堪能する。あそこが濡れ、それを吸収した突起が身体の中で少し大きくなったことを感じる。
 喜んでくれるであろう彼の顔を想像しながら、彼が箱を開けたときには笑顔で顔をあげようと心に決めつつ、幸せな気持ちで瞼を閉じた。

 その後、『クリスマスプレゼント』を受け取った彼がどれほど喜び、そして二人がどれほど愛し合ったかは――語るまでもないだろう。


箱詰倶楽部の聖夜詰 おわり
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