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白日陰影

箱詰系、拘束系の18禁小説を書いています。関連の同人・版権作品のレビューも書きます。18歳以下の閲覧禁止。

肛門拘束(仮) 1

 激しく高鳴る鼓動を服の上から抑えつつ、私は商店街を歩いていた。
 道行く人たちはいつもと変わらない。ここは元々人通りの多いところで、すれ違う人がどういう人か気にしている人はいないとわかっていても、私は皆が自分を見ているような錯覚に陥って、くらくらと目眩がした。
 前を歩く彼の背中に、つい密着してしまう。
「おいおい、歩きづらいだろ」
 そんな風に言ってくる彼は、言葉とは裏腹に顔は笑っていて楽しそうだった。
 元々こんなところを『こんな状態』で歩くというのは彼の発案だったので、私は少しむっとしてしまう。
「は、恥ずかしいんだから……盾になってよ……」
「はいはい。……でもやっぱ『そう』してた方が絶対良いって。割と視線集めてるし」
 その彼の言葉にぎょっとして、思わず背中を丸めそうになって――その瞬間、肛門が上向きに引っ張られて激痛が走った。
 それと同時に首も絞まって苦しくなる。
「んぎっ……ッ!」
 あげかけた悲鳴をなんとか飲み込み、ぐっと背中に力を入れて身体を反らす。そうすると肛門にかかる力が和らいで、少し楽になった。
 私のそんな動きを見てか、彼が呆れた顔を浮かべていた。
「おいおい、大丈夫か?」
「う、うるさい……っ」
 そう攻撃的に返してしまいつつ、私はなるべく体幹をまっすぐ保つように意識して歩く。
 いま、私の肛門には、アナルフックという道具が、首輪に接続された状態で挿し込まれていた。
 だから、少しでも背中を丸めると、それによってアナルフックが引っ張られ、激痛が走る状態になっているのだった。


 昔から知らず知らずのうちに猫背になってしまうのが悩みだった。
 猫背は身体にあまりよくないとも言うし、治したかったのだけど、中々治そうと思っても治せるものでもない。
 どうしたら治せるものかと悩んでいた時、付き合っていた彼氏がアナルフックを用いたプレイ兼荒療治を提案してきたのだった。
 ぶっちゃけ、半分以上は彼の趣味だと思うし、それに乗っかっちゃった私もどうかと思うけど。
 しかも彼の趣味で、私は左右のポケットに手を突っ込んだ状態から動かせなくなっていた。彼がワイヤーを使って手首の辺りをズボンに固定してしまったからだ。さらに左右の肘を細いリボンで背中側を通して結ばれているので、手を前に持ってくることもできない。
 転びそうになったら彼が助けてくれるとは思うけど、腕が自由に動かせない状態で歩くというのは中々スリリングな体験だった。
 拘束されている箇所は少ないけど、ろくに自由が利かないという意味では、あまり拘束の度合いに意味はなかった。

つづく

肛門拘束(仮) 2

 私は家の中で十分だと言ったのに、外を歩こうと提案してきたのは彼だった。
 いくらぱっと見は普通に見えるようにしているとはいえ、首輪は丸見えだし、よく見ればそこから伸びた紐が服の下に潜り込んでいるのは見えているはずだし、肘同士を結んでいるリボンもよく見れば腕の自由を著しく制限しているのもわかるはずだし、変態的なプレイをしていることが、いつ誰かに気づかれるんじゃないかとひやひやものだった。
 そのスリルに興奮してしまっているのだから、私には彼のことを変態という資格はないのかもしれない。


 彼の背に隠れつつ、商店街の散歩を続ける。
 歩く度にわずかな震動がアナルフックを引き上げ、気にしないようにしても意識せざるを得ない。
 それ以上引っ張られないように背筋をまっすぐ伸ばすと、それに伴って突き出された胸が揺れるのが気になる。
 自慢ではないのだけど、私の胸はかなり大きい部類に入る。
 なので、背筋を伸ばして歩くと、ただでさえ大きなそれを強調しているような状態になってしまい、かなり恥ずかしかった。
 隠そうにも両腕は拘束されているから動かせない。
 結果として、私は羞恥に耐えつつ歩き続けなければならなくなっていた。
 彼の方はといえば、私が胸を突き出すような格好で歩くのが嬉しいのか、いつも以上に笑顔だ。このおっぱい好きめ。
 ただ、そのコンプレックス一歩手前にある胸に注目しているのは、確かに彼だけじゃなく、道行く人もそうだった。すれ違う人のうち、大抵の人が私の突き出された胸に視線が一瞬吸い寄せられているのがわかる。老若男女関係ない。
 幼すぎる子供は別として、やっぱり私の大きな胸は目立つのだ。それを突き出して強調しているわけだから、注目されないわけがなかった。
 いつもの私は前屈みになってそれを隠そうとするのだけど、いまはそれをすると肛門が引っ張られてしまう。
 さっきの衝撃を覚えている私としては、気を遣って歩かなければならなかった。
(ん……少し、慣れてきた、かも……)
 歩き方によっては常にアナルフックが引っ張られ、肛門が刺激されてしまっていたけど、だんだんどう歩けばそういった刺激を与えずに済むのかわかってきた。
 胸が強調される歩き方なのは変わりないので、恥ずかしさは変わらなかったけど、これなら十分歩き切れそうだ。
 それを意地悪な彼が許すわけもなかったけど。
「ちょっとこっち」
 彼はそう言って私の肘辺りを掴んで、狭い路地に入り込む。
 急に何をするのかと思っていると、彼は私が商店街側から見えないように自分の身体を盾にしつつ、ポケットからとんでもないものを取り出した。
「だいぶ慣れたみたいだからな。第二段階に進もうじゃないか」
 彼がそう言いながら取り出したのは、もうひとつのフック型の道具だった。

つづく

肛門拘束(仮) 3

 二個目のアナルフックなんて使ったら、肛門がとんでもないことになる。
「ちょっと待って! 二個目はいや!」
 抵抗しようとする私の肩に彼が手を置き、宥めるように言う。
「しぃっ! 静かに! 見つかったらやべーだろっ。後ろ用じゃねーよこれは」
 そういう彼は、真剣な目をしていた。確かにいくら同意の上とは言え、見つかったら説明も面倒だし騒ぎになると誤魔化すのも大変だ。私はぐっと口を噤みつつ、彼に視線で問いかける。「どういうこと?」という意思を込めて睨むと、彼は冷静な様子で説明を始めた。
「いいか? こいつは前に使う。こうして……」
 彼が私の首輪の前に紐を結び、服の中を通して下半身の方へと垂らす。
 服の裾から彼が腕を突っ込み、紐はブラジャーの下を通された。その紐はちょうど私のあそこに届くか届かないかくらいの長さになっているようだった。
「そんでもってこの先端にこれをつけて、だ」
 さっき見せられたフック型の道具を紐の先端に繋げると、ちょうど私のあそこにその道具の先端が当たる。ズボンとショーツの中に手を突っ込んで道具の位置を調整していた彼が、不意にニヤリと笑った。
「……一応、ローションも用意しておいたんだが、この濡れようなら必要ないな?」
「……し、知らないっ」
 彼に指摘されるまでもなく、私のあそこが十分濡れているというのは自覚していた。
 その場所に彼がフックの先端を擦れさせ、そこから溢れる液体をそれに塗りつけた。
「尻穴を抉られながら歩いてただけだっつーのに、こんなに濡らすとはなぁ。お前が変態で俺は嬉しいぜ」
「……っ、ばかっ」
 言葉で煽られて顔が真っ赤になるのがわかる。顔を隠そうにも、腕の自由が利かないからどうしようもない。
 そんな風に私を言葉で煽りながら、彼はフック型の道具の先端を、私の中に潜り込ませてくる。道具はそれなりの太さで、私の内壁を抉ってきた。
「……っ、くぅ……っ」
「よし、こんなもんか。離すぞ?」
 そう彼がいうのを、私はてっきり、「離すから道具を落とさないようにしっかりくわえ込めよ」的な意味だと思っていた。結構大きな道具だったし、紐が繋がっていて、ショーツで押さえているとはいえ、そのままにしてると落ちるのではないかと。
 けれど、違った。
「っ……!? んあっ!?」
 彼が手を私のショーツから抜いた瞬間――私の中に潜り込んでいたそれは、私の首輪を引っ張り、私のあそこを上向きに持ち上げた。
 首輪に結ばれた紐が、ただの紐じゃ無くて、ゴム紐であったことに、この段階まで気づかなかった。縮む力が強いのか、まるで彼に指をひっかけて持ち上げられているような、そんな錯覚すら覚える。
「痛っ……っい、ぎぁっ!!」
 思わず前屈みになりかけて、アナルフックのことを忘れていた。前屈みになろうとした分、アナルフックが引き上げられて、思いっきり肛門が歪むのがわかる。
 激痛に目の前に星が瞬いた。

つづく

肛門拘束(仮) 4

 前に屈んでも、後ろに反らしても、どちらかの穴が引っ張られる。
 秘部に入れられた方はゴム紐のせいで普通にしていても引っ張られてしまい、ただじっとしていることも許されない。
「よし、準備完了。いくぞ」
 肘の辺りを掴まれ、私は再び商店街を歩かされた。さっきよりもキツい。後ろだけなら平気になっていたのに。
 ふらつきながらも、なんとか耐えて歩く。体幹をまっすぐに保つことを意識して、必死に歩いた。
(うぅ……っ! ダメっ、前の奴が食い込んで来て……っ)
 ゴム紐の伸縮性自体はそんなに強くないはずだった。けれど、歩く度に中を満たしているそれの感触が走って、頭を震わせてくる。
 そしてそのことを意識してしまうと、つい秘部の中を締めてしまい、食い込んでいるそのフックの形をはっきり自覚してしまう。
 そしてそれと連動して、アナルの方にも力が入るので、慣れたはずのそっちの感触もさらに強く感じてしまっていた。
 それが嫌で前屈みになろうとすると後ろが引っぱられ、思わず仰け反るとまた前の方が食い込んでくる。
 前後の穴に与えられる感触に翻弄されつつ、顔や態度に出さないように懸命に歩く。そんな私の様子を、彼は楽しそうに見ていた。
「気持ちいいか?」
 こっそりと耳打ちするように聞いてくる。
「むっ、無理矢理穴を広げられているのよ? 気持ちいいと思う?」
 思わず憎まれ口を叩いた私に対し、彼は。
「そっか、じゃあ気持ちよくしてやるよ」
 そんな不吉なことを言った。
 その手には、ピンク色の、リモコンらしきものが。
「ま、待って……っ」
 それが何のリモコンかわからなくても、私は咄嗟に止めていた。それで彼が止めてくれることなんてないとわかっていたけど、言わずにはいられなかった。
 案の定、彼は応える代わりにそのリモコンのスイッチを入れる。
 それと同時に、衝撃が走った。前に挿し込まれたフック状の道具は、ただの張り子じゃなくて、遠隔操作できるバイブ機能付きだった。
「んくっ、ううっ……!!」
 思わずあがりそうになった声を抑えるようとして、思わず身体を丸めてしまう。
 そうすれば当然、肛門で銜え込んでいたアナルフックが引かれ、肛門が広げられる異様な感覚が走った。
「んぎい……っ」
「ほらほら、歩かないと不審に思われるぜ?」
 真横に立っている彼が、私を急かして促し、歩かせる。覚束ない足取りで、前に進むことを強制される。震動は止めてくれない。あまりに強烈な感覚に、いまにも気を失ってしまいそうだった。
 こんな普通の人たちもいっぱい周りにいる中で、秘部と肛門をフックに抉られながら、両手の自由もなく、震動による快感を与えられている。歩き方も不自然になっているからか、時折私の方を見て怪訝な顔をする人もいた。こそこそ内緒話をしているように感じるのは、自意識過剰だろうか。気づかれているのかもしれないし、そうでないのかもしれない。
 そんなシチュエーションの異常さに、かえって興奮してしまうのだから、私も彼のことを変態とは言えなかった。

つづく

肛門拘束(仮) おわり

 肛門と秘部を同時に責められ、ただでさえふらふらしている私に、彼は容赦なく追い打ちを掛けてきた。
「ほら、あともうちょっとだ。頑張れ」
 そう言いながら、あろうことか私の背後に回り、私を前に立たせたのだ。
 いままでは彼がある程度視線を遮る盾になってくれていた。だから、私は彼の背中を見て、ただ歩くだけに集中していれば良かった。
 けれど、その彼に前に押し出されると、私を守ってくれるものはなにもいなくなる。
「ひぅ……っ」
 悲鳴をあげそうになって、飲み込む。こんなところでそんな悲鳴をあげたら、彼もフォローし切れなくなる。警察を呼ばれて事情聴取なんか受ける羽目になったら一大事だ。
 だから、私はいままでと同じように、できる限り身体を曲げず、反らさずに歩き続けなければならない。
 だけど。
 いままでと違って、すれ違う人たちの視線がみえる。奇妙な格好をしている私を横目で見ていくのがわかる。首輪なんかはすごく目立つだろう。当然、そこから紐が前後に垂れているのもみえているはず。
 ひそひそ話している声が、私を嘲笑している声に聞こえてしまう。
「ん、ぎ……っ!」
 思わず身体を丸めそうになって、アナルフックが肛門を持ち上げた。
 慌てて背筋を伸ばすと、今度は前の穴が引っぱられる。前の穴に刺さっているバイブは震動しているから、その刺激は強烈だった。
 あまりの刺激に目の前に星が飛ぶ。気持ちいいのか痛いのか、よくわからなかった。
「あっ……う……!」
 刺激が強烈すぎて、私は思わずその場に立ち止まり、身体を震わせる。
 生暖かい感触が、私の股間に広がった。ざわめきや人の視線がさらに強くなったように錯覚する。
 失禁、という言葉が人ごとのように頭の中を過ぎた。
「げっ」
 彼がそんな声を上げるのが聞こえた。
 少し慌てた様子で私の隣に並び、首に繋げてあった紐を外す。前の方だけ。それだけでずいぶん楽にはなった。バイブの震動も止まっている。
 でも生暖かい感触は止まらず、太股や膝に広がり、靴下と靴が気持ち悪いくらいに濡れてしまった。
 呆然としている私の肩を抱き、彼は商店街の入口と急いだ。ざわめきが遠ざかる。
 商店街を脱出すると、彼は予め置いてあった車の助手席に私を座らせる――前に、席に大きなタオルを広げて敷いた。その上に私は腰を下ろす。ぐちゃり、と気持ち悪い感触が股間から広がった。
「あーあ……すまん。ちょっと刺激が強すぎたか……」
 彼は運転席に乗り込み、急いで車を発進させた。
 しばらく無言のまま車は移動し、商店街から十分離れた位置のコンビニで止まる。
「大丈夫か?」
 彼はそう言いながら私の両手を自由にしてくれる。
 そこに至って、私は漸く自分の状況に、思考を追いつかせることができた。
「わたし……あ、あんなところで……っ」
 顔から火が出るとはこういうことを言うのだと思う。
「漏らしちまったなぁ」
「ば、ばかっ!!」
 茶化すように言う彼の肩を思いっきり叩く。「いってぇ!」と彼は悲鳴をあげたが、それくらいは甘んじて受けてもらおう。
「な、なな、なんてことしてくれるのよ……!」
 私は顔を両手で隠して呻く。恥ずかしすぎて死にそうだった。
 でも彼はにやにやと笑ったままだ。
「いやー、ちょっとやりすぎたなぁ。悪い悪い」
「……絶対悪いって思ってないでしょ」
 ジト目で彼を睨み付けると、案の定良い笑顔を浮かべていた。
「めっちゃエロかったぜ? 正直、気持ちよかっただろ?」
「~~~っ! 知らないっ! 早く着替えたいから、車出してよ!」
 そっぽを向きつつ、そう叫ぶ。
 彼は笑いながら車を発進させた。
 今回も大変な目に遭わされてしまった。まあ、まだ現在進行形でアナルフックとバイブが入ったままなんだけど。
「しかし、イクと同時に漏らすとは思ってなかったな……次は大人用おむつでも上から履いてやるか?」
「二度とやらないから!」
 私はそう強く拒絶の声をあげておく。彼は笑うだけで何も言わなかった。
 そうして、その日のプレイは終わった。

 ただ、私が再びその日と同じような格好で――あるいはもっと厳しい格好で――街を歩くのは、それほど遠い日の話ではなかった。
 そう、私は――拘束されながら露出することに、嵌まってしまったのだ。

~肛門拘束 おわり~
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